ダナ・ホワイト、UFCランキングシステムの改革を検討:「今後はメディアがUFCのランキングを管理することはない」
UFCのランキングシステムに変革の兆しが見えています。ダナ・ホワイトは最近のインタビューで、現在のランキングシステムに対して強い不満を表明し、その改善を検討していることを明かしました。特に、メディアによるランキング管理が不公平であるとし、この管理方法を改める意向を示しています。
「もう我慢できない」とホワイトは強調しています。現在、UFCのランキングは選ばれたメディアによって決定されていますが、その方法に限界があると感じているようです。では、具体的に何が問題視されているのでしょうか?
ダナ・ホワイトの問題提起
UFCのランキングは、2013年からメディアの投票によって決定されてきました。これは、UFCが選んだいくつかのメディアがランキングに投票し、その結果に基づいてランクが決まるという仕組みです。しかし、ホワイトはこのシステムに不満を抱いています。
最近の事例として、ホワイトはカリル・ラウントリーの順位に不満を表しました。ラウントリーはチャンピオンのアレックス・ペレイラとの試合で善戦したものの、3ラウンド目でKO負けを喫しました。にもかかわらず、彼のランキングは上がらず、ホワイトはこの結果に「無能だ」と厳しい言葉を投げかけました。
「こんなシステムはもう我慢できない。もう限界だ」とホワイトは述べ、ランキングシステムを見直す必要があると主張しています。
ダナ・ホワイトの具体的な不満
ホワイトは特に、ランキングが公平に反映されていないと感じているようです。「どうしてメディアがランキングを管理するのか? それがまったく理解できない」と述べ、メディアが格闘技に精通していない場合が多いことを問題視しています。
「私は無能さには耐えられない。本当にイライラする。彼らが何を話しているのか分かっていないのに、ランキングに影響を与えることが許されるべきではない。解決策を見つけなければならない」とホワイトは続けました。
改革の方向性
では、ダナ・ホワイトはどのような改革を考えているのでしょうか?
ホワイトは「内部のランキング管理は不適切」だとも述べています。自身やマッチメイカーであるミック・メイナード、ショーン・シェルビー、CBO(最高事業責任者)のハンター・キャンベルがランキングを管理すべきではないと明言しています。
「正直に言うと、私は好きな選手もいれば、あまり好きではない選手もいる。ビジネスにとって有益なこともあるが、それをランキングに反映させるべきではない」とホワイトは続けました。
「私たちがランキングを管理するのは公平ではない。どれだけ公正にしようとしても、絶対にバイアスがかかる。だからこそ第三者が必要なんだ」とのことです。
また、AIによるランキング管理も一つの選択肢として言及しました。現在のメディア投票制に代わり、公平性を担保するための新しいシステムが検討されています。
RIZINのランキングシステムに対するスタンス
一方で、日本の格闘技団体RIZINは、そもそもランキングシステムを導入していません。RIZINの榊原信行CEOは、ランキングの必要性を感じておらず、今後も導入予定はないと明言しています。
RIZINがランキングシステムを導入しない理由として、次の点が挙げられています:
- マッチメイクの自由度が失われること。ランキングがあると、その順位に基づいた試合が優先されるため、予測外の「ジャイアントキリング」が起きにくくなります。
- 階級による選手層の差。例えば、フェザー級では選手が多く、ランキングを構築できるかもしれませんが、ライト級やウェルター級では選手の数が少なく、ランキングが無意味になる可能性があります。
- 管理者のバイアス問題。誰がランキングを管理するかによって、そのシステム自体に不公平さが生じる可能性があります。これがまさに、ダナ・ホワイトが現在直面している問題です。
新しいランキングシステムの期待
このように、UFCとRIZINはランキングに対するアプローチが異なります。しかし、ホワイトが提案するようなAIや第三者機関によるランキング管理が導入されることで、より透明で公正なシステムが構築される可能性があります。
ダナ・ホワイトは「メディアがUFCのランキングを管理することはもうない」と断言しています。今後どのような改革が行われるのか、ファンや選手の間で注目が集まるでしょう。
まとめ
ダナ・ホワイトがランキングシステムの改革を検討している背景には、公平性や透明性の向上という重要な要素があります。現在のメディア投票制が抱える問題を解消し、UFCが世界で最も公正な競技団体として進化することが期待されています。
一方で、RIZINのようにランキングを導入しない選択肢も存在しますが、UFCがどのように改革を進めるのか、今後の動向に注目が集まります。
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